ぶろぐ

理転もしたけれど、わたしはげんきです。

「こども向け」は「おとな向け」:ここはだれの場所?(東京都現代美術館)

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www.mot-art-museum.jp

 

もともと会田誠さんのファンだったので、都合がつけば行こうと思っていた企画展ですが、例の件を知ってから一段と気になってしまい、先日足を運びました。

 

夏休みを挟む企画展なので「こども向け」になったのだと思いますが、一般的な美術館の展示と比較して作品ごとのテーマが明確でした(良い意味で)。美術館展示の場合、その多くは仰々しく時代背景や各展示区画のテーマ説明がされていると思います。美術に精通した人にとっては貴重な情報源だとは思いますが、来館者の大部分を占めるであろう一般人、なんとなくの興味で来館した人、がそれを読み通して作品を鑑賞するということは、私を含めて稀有ではないでしょうか。

 

仰々しくメッセージを残すことは作品の威厳を増大させることにつながり、「なんとなく良いかも」という感想を鑑賞者に与えることに繋がるとは思います。しかし、どうしてもあの説明文は、美術に精通したキュレーターの自己満足にしか思えないのです。「ほれっ、すげーだろ。こうやってキュレーションしたんだぜっ!」みたいな。美術館を特別な場所したいという意識さえ感じてしまいます。

 

一方、この度の東京都現代美術館の展示は、ひらがなが非常に多い説明文になっていました。こども向けなのは良いのですが、なんというか、こどもの知能を馬鹿にした語り口になっているのはご愛嬌ですかね。とはいえ、一般的な展示と比較すると伝えたい内容・キュレーターの意図を明確に汲み取ることができました。
以下に、実際の例を挙げておきます。

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もっと展示内容・展示意図がストレートに伝わる説明文を設けてもよいのではないのでしょうか。少なくとも、美術素人の私にとっては非常にありがたいです。

 

先に挙げた点も含め、今回の企画展はとても楽しめました。ほとんどは会田家エリアにいましたが、全体としても長時間の滞在になったと思います。「こども向け」を目指すことで「おとな向け」も実現できる。そのような思いを抱いた企画展でした。

 

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